パッシブ型のピックアップにはプリアンプが必要です。
パッシブ型のピックアップで拾った音は電気信号に変換されますが、その信号は微弱で非常にノイズに弱いからです。
その微弱な信号をいきなりギターアンプに入れてもいい音になりません。
プリアンプでラインレベルと呼ばれる安定した信号まで増幅しスピーカーから音を出します。
つまり、
「ピックアップ→ギターアンプ」とせずに、
「ピックアップ→プリアンプ→ギターアンプまたはPA」とします。
またアクティブ型のピックアップやエレアコでも、音色を作りこんだりバランス出力をすることが多いので、大抵プリアンプを使います。
プリアンプを使う目的は主に次のとおりです。
●ラインレベルまで増幅する。
●音色を補正する。
●ローインピーダンス化する。(インピーダンスについては後で詳しく話します)
●バランス(XLR)出力する
プリアンプは上記のような基本的なものから、イコライザ、リミッタ、ディレイ、リバーブ、マイクシミュレータ、チューナー・・・などが付いた高機能なものまで、メーカーによって様々なものが売られています。
楽器屋さんを覗いて研究するのも面白いです。
またピックアップとプリアンプの距離は短ければ短いほどノイズ対策には有利です。
パッシブ型のピックアップの場合、電磁シールドを使ってどんなに長くても数メートルです。
特にピックアップの出力が弱い場合はノイズ対策には要注意です。
やはり数十センチが理想でしょう。
こういった理由から、初心者にはアクティブ型のピックアップをオススメします。
ピックアップやプリアンプ、シールド、ギターアンプは音色に影響します。
機材にはそれぞれクセがあり、使うピックアップやプリアンプによって音色が変わるということです。
ライブ等で音色にこだわりのある方は、それぞれ理想の機材を自分で見つけてきてセッティングします。
こういった理由で自分で細かな音作りをするとき、あえてパッシブ型のピックアップを使う人もいます。
興味のある方は、自分の理想の音を求めて挑戦してみるのもいいでしょう。
自身によるギター本体の改造と違って、ピックアップを交換したり、プリアンプを変えてみたりすることは安全で楽しい作業です。
しかし経験や技術が必要ですので、そのあたりは覚悟してください。
余計なお世話ですが、やればやるほどお金がなくなりますよ。