العربية简体中文NederlandsEnglishFrançaisDeutschItaliano日本語PortuguêsРусскийEspañol
基本編

#30 少しの音楽理論がアコギ上達のカギ③ 「カポと移調」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

カラオケで曲のキーが高くて歌いづらい時があります。
そういった時はリモコンを操作して曲のキーを下げて歌うことがあります。
この「キーを下げる」あるいは「キーをあげる」ことを「移調」といいます。

カポタストを使うメリットは二つあります。

①弾き語りなど、自分の声域に合った歌いやすいキーに変更(移調)できる。

キーを高くしたい場合はカポを、よりハイポジションに、低くしたい場合は、よりローポジションに付けます。

②難しいコードフォーム(バレーコード)の曲も簡単なコードフォーム(オープンコード)で弾けるようになる。

カポタスト(カポ)と、移調というテクニックを使うことで、難しい曲も簡単なコードフォームで弾けるようになります。

カポを使うとバレーコードがオープンコードで弾けるようになる

Fmのコードがカポを1フレットに付けることで、Emで弾けるようになります。
こうすることによって、ハンマリングオンやプリングオフも簡単にできるようになります。

例えば、Fm→C#→D#→Fm というコード進行があったとしましょう。
このコード進行は実際によくある進行です。
一度弾いてみてください。
バレーコードばっかりですね。
とても弾きにくいです。

そこでカポタストを使います。
この場合カポを1フレットにつけます。
すると、Em→C→D→Em と弾けば先ほどと同じ音になることが理解できます。
このようにカポを使うことで、難しい曲も簡単なフォームで弾けるようになります。

上記のことは楽譜に次のように書いてあります。
Original key Fm , capo 1 ,  play Em

つまり、楽譜に
Original key Fm , capo 1 ,  play Em
と書いてあれば、

原曲キーはFm、カポを1フレットにつけてEmのキーで弾きなさい、
ということです。

最終的に①と②のことを駆使して自分が弾きやすく、歌いやすい演奏をすることになります。

移調表とその使い方

カポを使いこなすには時間がかかるかもしれません。
私が初心者にギターを教えるとき、「移調表」というものを使っています。

移調表

小学校のときに使った「そうじ当番表」みたいなものです。
外側の円が原曲のコードフォーム、内側の円が実際に押さえるコードフォームを示しています。
時計回りにずらした数がカポをつけるフレットになります。

F#→B→C#→F# というコード進行の曲があるとします。
このまま弾くとバレーコードばかりだということが分かります。
カポを使って弾きやすいフォームにしてみましょう。

capo 2 , play E

時計回りに2つずらします。(カポを2フレットに付けることを意味する)
外側の円に対応する内側の円のコードを読みます。

外側の円

内側の円

F#

E

B

A

C#

B

 

F#→B→C#→F# は Capo2 で E→A→B→E と弾けばいいことが分かります。
Original key F# , capo 2 ,  play E ということです。

別のコードフォームを探して見ましょう。
移調表を最初の状態に戻します。

capo 4 , play D

時計回りに4つずらします。(カポを4フレットに付けることを意味する)
外側の円に対応する内側の円のコードを読みます。

外側の円

内側の円

F#

D

B

G

C#

A

 

F#→B→C#→F# は Capo4 で D→G→A→D と弾けばいいことが分かります。
Original key F# , capo 4 ,  play D ということです。

さらに、別のコードフォームを探して見ましょう。
移調表を最初の状態に戻します。

capo 6 , play C

時計回りに6つずらします。(カポを6フレットに付けることを意味する)
外側の円に対応する内側の円のコードを読みます。

外側の円

内側の円

F#

C

B

F

C#

G

 

F#→B→C#→F# は Capo6 で C→F→G→C と弾けばいいことが分かります。
Original key F# , capo 6 ,  play C ということです。

どこにカポを付けて、どのフォームで弾くかということに正解はありません。
自分が一番弾きやすいフォームで弾いてください。

例えば、capo 4 ,  play D が一番弾きやすいとしましょう。
「でも、ちょっと高すぎて声が出ないんだよな~」

そんなときは、capo 1 やcapo 2に下げて自分の歌いやすいキーにしてplay Dで弾けばいいでしょう。
原曲とはキーが変わりますが(これを移調という)、「弾きやすく、歌いやすくする」ためのカポです。
自由にやってください。

移調表をpdfファイルにしておきますので、よろしければダウンロードしてお使いください。

移調表(PDF)

切り取って厚紙などに貼ると使いやすいと思います。

関連記事

コード理論についてはこちらで詳しく解説しています。
アコースティックギタリストのためのコード理論 
オススメのカポタストはこちら。→カポタスト

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る