カラオケで曲のキーが高くて歌いづらい時があります。
そういった時はリモコンを操作して曲のキーを下げて歌うことがあります。
この「キーを下げる」あるいは「キーをあげる」ことを「移調」といいます。
カポタストを使うメリットは二つあります。
①弾き語りなど、自分の声域に合った歌いやすいキーに変更(移調)できる。
キーを高くしたい場合はカポを、よりハイポジションに、低くしたい場合は、よりローポジションに付けます。
②難しいコードフォーム(バレーコード)の曲も簡単なコードフォーム(オープンコード)で弾けるようになる。
カポタスト(カポ)と、移調というテクニックを使うことで、難しい曲も簡単なコードフォームで弾けるようになります。
カポを使うとバレーコードがオープンコードで弾けるようになる
Fmのコードがカポを1フレットに付けることで、Emで弾けるようになります。
こうすることによって、ハンマリングオンやプリングオフも簡単にできるようになります。
例えば、Fm→C#→D#→Fm というコード進行があったとしましょう。
このコード進行は実際によくある進行です。
一度弾いてみてください。
バレーコードばっかりですね。
とても弾きにくいです。
そこでカポタストを使います。
この場合カポを1フレットにつけます。
すると、Em→C→D→Em と弾けば先ほどと同じ音になることが理解できます。
このようにカポを使うことで、難しい曲も簡単なフォームで弾けるようになります。
上記のことは楽譜に次のように書いてあります。
Original key Fm , capo 1 , play Em
つまり、楽譜に
Original key Fm , capo 1 , play Em
と書いてあれば、
↓
原曲キーはFm、カポを1フレットにつけてEmのキーで弾きなさい、
ということです。
最終的に①と②のことを駆使して自分が弾きやすく、歌いやすい演奏をすることになります。
移調表とその使い方
カポを使いこなすには時間がかかるかもしれません。
私が初心者にギターを教えるとき、「移調表」というものを使っています。
小学校のときに使った「そうじ当番表」みたいなものです。
外側の円が原曲のコードフォーム、内側の円が実際に押さえるコードフォームを示しています。
時計回りにずらした数がカポをつけるフレットになります。
F#→B→C#→F# というコード進行の曲があるとします。
このまま弾くとバレーコードばかりだということが分かります。
カポを使って弾きやすいフォームにしてみましょう。
時計回りに2つずらします。(カポを2フレットに付けることを意味する)
外側の円に対応する内側の円のコードを読みます。
外側の円 |
内側の円 |
F# |
E |
B |
A |
C# |
B |
F#→B→C#→F# は Capo2 で E→A→B→E と弾けばいいことが分かります。
Original key F# , capo 2 , play E ということです。
別のコードフォームを探して見ましょう。
移調表を最初の状態に戻します。
時計回りに4つずらします。(カポを4フレットに付けることを意味する)
外側の円に対応する内側の円のコードを読みます。
外側の円 |
内側の円 |
F# |
D |
B |
G |
C# |
A |
F#→B→C#→F# は Capo4 で D→G→A→D と弾けばいいことが分かります。
Original key F# , capo 4 , play D ということです。
さらに、別のコードフォームを探して見ましょう。
移調表を最初の状態に戻します。
時計回りに6つずらします。(カポを6フレットに付けることを意味する)
外側の円に対応する内側の円のコードを読みます。
外側の円 |
内側の円 |
F# |
C |
B |
F |
C# |
G |
F#→B→C#→F# は Capo6 で C→F→G→C と弾けばいいことが分かります。
Original key F# , capo 6 , play C ということです。
どこにカポを付けて、どのフォームで弾くかということに正解はありません。
自分が一番弾きやすいフォームで弾いてください。
例えば、capo 4 , play D が一番弾きやすいとしましょう。
「でも、ちょっと高すぎて声が出ないんだよな~」
そんなときは、capo 1 やcapo 2に下げて自分の歌いやすいキーにしてplay Dで弾けばいいでしょう。
原曲とはキーが変わりますが(これを移調という)、「弾きやすく、歌いやすくする」ためのカポです。
自由にやってください。
移調表をpdfファイルにしておきますので、よろしければダウンロードしてお使いください。
切り取って厚紙などに貼ると使いやすいと思います。
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アコースティックギタリストのためのコード理論
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