フレットのすり合わせとナットの調整
NS Guitar Worksさんにリペアをしてもらい、本日かえってきました。
フレットのすり合わせとナットの調整です。
チューニングが合わない、弾き方によって音がビビって気になるという症状でした。
30年ほど前に購入したアコギで、もうかなりの爺さんギターです。仕方がないかもしれませんね。
多少のことであれば自分で調整しますが、今回ばかりはプロのリペアマンじゃないと無理と判断してお願いしていました。
リペアについて
チューニングが合わない、弾きにくいなどの不具合が出たときにリペアを考えることになります。
原因はギターによるので、一概には言えません。専門家に見てもらって適切なリペアをする必要があります。
一般的にはトラスロッドの調整、サドルやナットの調整、フレット擦り合わせ、フレット交換などが主になります。
ネックにはトラスロッドという鉄の棒が埋め込まれています。ネジの構造になっていて回すことで、ネックの反りを調整できます。
また、サドルやナットの調整もチューニングや弾きやすさと関係しています。
これらは単に交換したり削ったりすればいいというものではありません。
素人が見よう見まねでやると余計に症状が悪化したり音色が曇ったりするので厳禁です。
すり合わせというのは、フレットをヤスリで平らに削る修理です。
長年弾いているとフレットが凹んでくるので、すり合わせをすることで正常な状態にします。
さらにフレット交換は、指板からフレットを抜いて新たに打ち直す修理です。
すり合わせではリペアしきれない時は交換を余儀なくされます。
この方法は時間もお金もかかります。数週間程度、3~5万円くらいでしょうか。
趣味レベルであればフレットを打ち直すことはほとんどないと思います。よほど愛着があるか高価なギターの場合のみですね。
ギターは普段から管理をしっかりしていれば、余程のことがない限りリペアをすることはありません。よく聞くのは、人から譲り受けた、数年ぶりにケースから出してみたら弾きにくい…などですね。
たしかにフレットは消耗品ですし、ギターには寿命があります。新品で購入したギターもいつかは限界がきます。
それまでは日ごろから愛情を注いで扱うことが大事ですね。
NS Guitar Works
数年前からお世話になっているルシアーさんです。
愛知県安城市でクラシックギター、アコースティックギター、ウクレレを作っています。
今回も、とても親切かつお値打ちにやってもらいました。
完璧な仕上がりです。
ありがとうございました。
ついでに、いろいろ話をさせてもらいました。
まず、現在制作中のギター
現在、塗装中ということです。
小ぶりのギターで、持った感じはとても軽くネックも短めでした。
オーダーメイドのギターは量産品と違い、自分の好みでカスタマイズできることがいいですね。
ボディの大きさ、ネックの形状、材、色など何でも自分のイメージどおりにすることができます。
また、完成品のアコギも弾かせてもらいました。どれも低音から高音でバランスよく鳴ってくれて、弾いていて気持ちのいいギターでした。
私にとって低音から高音でバランスよく鳴るギターというのはとても重要な要素で(みんなそうかな)、ストレスなく演奏することができます。
自分の演奏スタイルに合うようなギターを見つけるのは結構大変だったりします。
その点、ハンドメイドは自分のサウンドイメージを伝えれば木材の選定から全てやってもらえますので、多少高価でもそれなりの価値はありますね。
そしてもう一つ、NS Guitar Worksさんオリジナルのブリッジピン立て。
NS Guitar Worksさんによると、ブリッジピンは使っているうちに形状や太さが変化するのだそうです。
弦を張り替えたときに、常に同じブリッジピンを使うのがベストだそうです。
例えば、6弦を張り替えたとき、それまで6弦に使っていたブリッジピンを使うということです。
弦の交換は6弦1セットで張り替えることがほとんどなので、そのブリッジピンがどの弦に使われていたものか見失わないようにするためのものです。
写真ではわかりにくいのですが、このピン立てはトップ板に使う材料で作られていて見た目も美しく、心を和ませてくれます(笑)。
アコギやウクレレのハンドメイド品をお考えの方は、一度NS Guitar Worksさんに相談してみてください。
きっと親切にしてくれるはずです。
NS Guitar Works
http://www.nsguitar.jp/